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【PS4】「ニーア レプリカントver.1.22…」の感想・レビュー。あらゆる面で改良された、「ニーア」シリーズの出世作【RPG】

こんにちは。なかやんです。

今回、2021年4月22日にPS4でリリースされた「ニーア レプリカントver.1.22…」をプレイしたので、感想・レビューを書いていきます。

クリアまでの総プレイ時間は約20時間です。

なお、この記事はゲームのネタバレとなる要素が含まれている可能性がありますので、ご了承ください。

「ニーア レプリカントver.1.22…」ってどんなゲーム?

「ニーア レプリカントver.1.22…」は、2010年にスクウェア・エニックスから発売されたアクションRPG「ニーア レプリカント」(原作)のリメイク作品です。

2017年に異例の大ヒットを遂げた「ニーア オートマタ」の前作となり、「ニーア オートマタ」から約1500年前が「ニーア レプリカント」の舞台となります。

また、「ニーア レプリカント」はそもそも「ドラッグオンドラグーン(DoD)」というゲームのスピンオフとして開発されており、DoDの約1400年後が「ニーア レプリカント」の舞台です。

あらすじとしては、「黒文病」という不治の病に冒された妹「ヨナ」を救うため、主人公の「ニーア」が、道中見つけた人語を解す書物「白の書(通称シロ)」とマモノ憑きの女戦士「カイネ」、そして生体兵器の少年「エミール」と共に旅をする、というものです。

原作との違い

原作と今回のリメイクの違いとしては、以下が挙げられます。

  • グラフィックのクオリティが圧倒的に向上
  • フルボイス化かつ再収録
  • アクションの操作性が向上
  • 新ストーリー・新エンディングの追加

特にグラフィックは原作から11年の年月を経て、目を見張るほど向上しており、これだけで別作品と言えるほどの出来栄えとなっています。

ストーリーの鍵を握る重要人物、デボル&ポポルももはや別人レベルのグラフィックに

また、新ストーリーとして、もともと短編小説として発表されていた「人魚姫」が追加されており、人間とマモノの悲しいすれ違いが描かれています。

人魚姫に登場する少女「ルイーゼ」(CV:悠木碧)

また、「ニーア レプリカント」は「ニーア オートマタ」同様、マルチエンディングとなっており、もともと4つのエンディングが用意されていました。

4つめのエンディングは悲壮感が強いものだったのですが、今回のリメイクで5つめのエンディングが追加され、だいぶ救いのある終わり方となりました。

この点は、原作ファンも楽しめる良リメイクとなっていると感じました。

「人間」と「マモノ」、双方の視点から描かれるストーリー

「ニーア レプリカント」は前述の通りマルチエンディングとなっており、一周目をクリアしただけでは、物語の全貌は明らかにはなりません。

この点は「ニーア オートマタ」にも引き継がれており、周回プレイをすることで、主人公サイド以外の視点からのストーリーが語られるようになります。

「ニーア レプリカント」では、1周目で敵だった「マモノ」側の視点が2周目以降で描かれるようになり、また主人公の仲間のカイネの視点が織り交ぜられるようになります。

これまで目の敵にしていた「マモノ」側にも主人公と戦う理由があったことが明らかになり、また「マモノ憑き」として実は「マモノ」の声が聞こえていたカイネの葛藤が見て取れるようになります。

さらに「ニーア」シリーズに共通して言えることは、どちらにも非がなく、明確な悪役が用意されていないということです。

これにより、どちらの心情も理解できるプレイヤー側は言い知れぬ虚無、虚構を感じることとなります。

リメイクで追加された「人魚姫」も悲しいストーリー

この世界観がニーアが「退廃的」と評される所以かもしれません。

ただ、「ニーア レプリカント」と「ニーア オートマタ」の周回プレイの違いとして、「ニーア オートマタ」は周回を重ねることで、主要登場人物の2B、9S、A2それぞれを操作することができ、それぞれの視点を楽しむことができますが、「ニーア レプリカント」は基本的にはニーア視点で物語が進み、都度「マモノ」やカイネの視点が挟まれる、といった形なので、周回プレイにそこまで変化がないという点が挙げられます。

この点は、後継作の「ニーア オートマタ」の方が面白いと感じる方も多いかもしれません。

当時としては斬新なパロディの数々

「ニーア レプリカント」は、随所に有名ゲームのパロディが織り交ぜられており、ゲーマーをニヤリとさせる仕組みが多く盛り込まれています。

例えば、エミールと出会う「洋館」では、急にカメラが半固定になり、さながらバイオハザードのような操作が求められたり、(このステージだけやけにホラー要素が強い)とあるステージでは突然サウンドノベルになったり、(しかも結構長い)他にも様々なゲームの要素が散りばめられています。

発売当時としてはかなり斬新であろうパロディの多くは、スタッフの遊び心を感じることができます。

あらゆる面で改良された、「ニーア」シリーズの出世作

ゲーム史に残る大ヒット作、「ニーア オートマタ」はプレイしたことがある、ゲーム実況で見たことがある、という人は多いでしょうが、その前作「ニーア レプリカント」をプレイしたことがある、という人は意外と少ないのではないでしょうか?

10年以上前のゲームということもあり、若干操作性に難がある部分もありますが、(ファストトラベルが中途半端など)11年の時を経て蘇った「ニーア レプリカント」はあらゆる面で改良がなされており、いまプレイしても色褪せない良さがあります。

「とある事」をしないと見れないエンディングがあるのもニーアならでは

この機会にぜひプレイしてみてはいかがでしょう。