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【Switch】「幻影異聞録 #FE Encore」の感想・レビュー。ファイアーエンブレムと女神転生のセッションが織りなす良質RPG

こんにちは。なかやんです。

今回、2020年1月17日発売の「幻影異聞録 #FE Encore(シャープ エフイー アンコール)」をクリアしたので、感想・レビューを書いていきます。

総プレイ時間は約45時間です。

「幻影異聞録 #FE Encore」ってどんなゲーム?

「幻影異聞録 #FE Encore」は、もともと2015年にWii Uでリリースされた同タイトルのSwitch版リメイクです。

基本的には、Wii U版に新規シナリオや新規楽曲を追加したものとなっています。

任天堂とアトラスのコラボレーション作品となっており、ファイアーエンブレムシリーズと女神転生シリーズの要素を色濃く受けたRPGです。

主なあらすじは、「芸能人」として活動を送る主人公たちが「ミラージュ」と呼ばれる自身の分身を操り、異世界「イドラスフィア」で起こる事件を解決していくというものです。

ジュブナイルRPGを得意とするアトラス作品の特徴が強く、女神転生はもちろん、ペルソナシリーズをプレイしたことのある方ならすんなり世界観に入り込めると思います。

キャラクターのコスチュームも豊富で、アトラス作品やFEシリーズのコスチュームが多数採用されている。

一方で、主人公たちの分身であり、相棒である「ミラージュ」にはファイアーエンブレムシリーズのキャラクターが使われており、ファイアーエンブレムシリーズをプレイしたことのある方にとっても嬉しい演出がたくさんあります。

FE「覚醒」の主人公、クロムも登場

さらに、芸能活動がテーマになっているので、楽曲にもかなり力が入っており、作中に使われるキャラクターソングや振り付けはエイベックスグループが全面プロデュースを手がけています。

ファイアーエンブレム(FE)と女神転生のいいところを抽出しながら、全く別の毛色の作品に仕上がっています。

基本的なゲームシステムは女神転生に近い

作品の醍醐味であるバトルシステムは女神転生の流れを踏襲しています。

基本的には敵の弱点属性をつきながら、バトルを有利に進めていく流れになりますが、ここにFEの要素も入り、剣・槍・斧・弓の武器属性の弱点も追加されているのが面白く、戦略性が広がります。

さらに敵の弱点をつくと「セッション」と呼ばれる追加攻撃を行うことができ、これを繋げていくことで爽快感のあるバトルを楽しむことができます。

また、「アドリブパフォーマンス」という、スキル攻撃の強化版がランダムに発生し、キャラクター固有の歌や演技等で攻撃するという演出がなされ、バトルを盛り上げます。

充実のサイドストーリー

「幻影異聞録 #FE Encore」は通常のメインストーリーに加え、キャラクターごとのサイドストーリーが3つずつ用意されています。

サイドストーリーは、メインストーリーの進行度や「ステージランク」というレベルとは別に用意されているステータスを上げることにより解放されていきます。

サイドストーリーを進めることで、キャラクターの新たな一面を見れる他、新しい楽曲や「アドリブパフォーマンス」が取得できるので、積極的に進めることをオススメします。

「マジチキ」ゲー

「幻影異聞録」はFEシリーズでおなじみのキャラクターが数多く登場しますが、中でもシリーズ屈指の人気キャラクター「チキ」が登場します。

このチキの可愛さが止まる所を知らない。

残念ながらミラージュとしてチキを戦闘に参加させることは出来ないのですが、FEファンとしては、この「喋る」・「動く」チキを見れるだけでもテンションが上がります。

良くも悪くもストーリーは王道

女神転生やFEといえば、普通に登場人物が死亡したりする血なまぐさいストーリーが特徴だったりしますが、「幻影異聞録」は良くも悪くもストーリーが単調で、かなりカジュアルなRPGだと感じました。

女神転生とFEの良い要素を取りながら、ストーリーは全く別物を用意していきているので、シリーズ未経験の方でも楽しめるようになっています。

ただ、ストーリーの起伏というか、どんでん返し的な要素が少なめなので、ダレやすいというのが少し気になりました。

両作のいいところを取り入れながら、別のゲームとして昇華させた良作

女神転生とFEの両方のシステムをうまく取り入れながら、どちらにも偏り過ぎないストーリー展開や、シリーズおなじみのキャラクターが登場する一種のキャラゲーとしての楽しさがあるゲームです。

もちろん、どちらもやったことがない人にとっても入りやすいカジュアルなストーリーとなっているので、この作品から入ってみてもいいと思いました。